異国見聞私書録

異国から見たこと感じたこと気になったこと。そして時折テクノロジーのお話。

living abroad

Contradiction society

ここのところサボり気味になってしまったが、久しぶりにいくつか気になった記事について書いておきたい。 豊かな国への移民流入は今にはじまったことではないが、筆者が米国に住んでいた頃も確かにアジア系人種は数多くいた。おそらく今でもその数は増え続け…

最も効果的なテロ対策とは何か

ここのところ、英国でテロが続いている。 英マンチェスター爆発、死者22人に 自爆攻撃と警察 - BBCニュース 英ロンドンでテロ、6人死亡-車暴走、刃物で襲撃 - Bloomberg 長く住んでいると肌感覚で伝わってくるが、たとえ英国に住む異国人であろうとも、こ…

United we stand, Divided we fall

「残留」の意思表示をしていた多くの人はあまく見ていた。まさか離脱などしないだろう、最後には良識が働くだろうと。でも結果はそうならなかった。英国の出した結論はEUからの離脱であった。 少なくとも筆者の周囲では、「残留」の意思を示す人が圧倒的に多…

英国は明日、国民投票です

どこのニュースでも取り上げられているので、あえてリンクは貼らないが、明日はいよいよ英国がEUから離脱するか否かを決める国民投票が行われる。筆者は英国民ではないので当然ながら投票権はないが、この投票結果にはかなり注目している。 今のところほとん…

ここが変(?)かもしれない英国生活 ~ その1

英国に暮らし始めてもう4年になろうとしているが、いまだに違和感を持つこと、日本とは異なることがいろいろあって面白い。今回は生活している上で、今まで遭遇してきた、生活の中で気づいた細かいちょっとした違いについて、無作為に紹介してみたいと思う。…

会議のジレンマ

そもそも会議そのものを嫌ってきた筆者だが、最近、仕事で日本人しかいない会議に参加するのがつらく感じてしまう自分がいることに気づいた。以前までは、日本語での会議は意思疎通がラクだと思っていたが、最近はどうもそうではないらしい。このストレスと…

嫌な予感がするロンドン地下鉄の24時間運行

ロンドンの地下鉄は本日から主要線は24時間運行となる予定であった。通称Night Tubeと呼ばれ、都市部周辺に住む人にとっては利便性が増すとされていた。 だがそれを受けて地下鉄従業員のストライキが頻発し、最終的に運行開始日を延期することになった。い…

浦島太郎な筆者から見た日本で気づいたこと

英国に来て早4年近くなるが、わけあって今回はじめて少しの間、帰国することになった。どの程度日本の環境に変化が起きているのか、そして自分の中でどのように変化が起きたのか、見るのを恐れていながら、一方で楽しみでもある。今の時点でふと目についた点…

自画自賛は「老舗」だけでなく、日本全体に広まりつつある劣化傾向である

ちょっとブックマークが多めにつけられていた記事で目についた。 こういうCMに「老舗」が協力すると、いずれ京都は衰退する。 | 堀 孝弘のごみにまつわるエコ話 CMが放映された事情はよくわからないが、このブログ主は問題の本質を取り違えていないだろう…

「流れもの」に弱い英国

トイレの詰まり具合は米国に限らず、英国でもなかなかすごい。日本ではトイレが普通に使えるということは常識だと思うが、これもところ変わればそのような常識は通じないという好例だろう。 <a href="http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20150507/280798/" data-mce-href="http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20150507/280798/">なぜアメリカの便器は詰まるのか?</a> 現在筆者が働いている会社が入…

メールでの返信はないと思おう

このメンタリティは米国人だけじゃない気がする。英国もなかなか負けていない。 &amp;lt;a href="http://ktdisk.hatenablog.com/entry/20150501/1430471732" data-mce-href="http://ktdisk.hatenablog.com/entry/20150501/1430471732"&amp;gt;メールに返信を…

英国での働き方に思う

正直言って筆者は英国人の働き方が苦手である。肌に合わないと言ってもいいかもしれない。その働き方は、期限は守らない、遅刻する、仕事の精緻性に欠き、やりかけの状態であっても平気で帰る、と例を上げたらキリがない。 それらを問いつめれば、言い訳の嵐…

差別に対する意識と無意識

曾野綾子氏の弁解記事を読んだ。音声インタビューも聞いてみたが、おそらくもうこの人は手遅れのレベルに達してしまっている。 荻上チキによる曽野綾子氏へのインタビュー書き起こし - さかなの目 区別と差別の違い 区別と差別についての違いについて理解し…

ブラック資本主義の先に見えるもの

ブラック資本主義とは言い得て妙である。暗黒時代の再来と言ってもいいかもしれない。 新自由主義に代わる新語 #ブラック資本主義 - Togetter この頃よく思うのは、今の英国の姿は日本の未来像を少なからず映し出しているのではないかということだ。 イギリ…

自国礼賛番組は自意識過剰番組と同類である

異国にいて日本人同士で話し合うと、よく今住んでいる国と比較した「お国自慢」がはじまる。それはそれで楽しいことだが、自慢のレベルがとても矮小に思えてしまうことがある。 <a href="http://togetter.com/li/743378" data-mce-href="http://togetter.com/li/743378">自国を礼賛する本やテレビ番組の弊害について</a> 例えばサランラップ。異国のサラ…

日本の底力という幻想

以前、米国に住んでいた時、中村修司氏の公演を聞いたことがある。 &amp;amp;lt;a href="http://d.hatena.ne.jp/Takeuchi-Lab/20141007/1412679852" data-mce-href="http://d.hatena.ne.jp/Takeuchi-Lab/20141007/1412679852"&amp;amp;gt;単純には喜べない青…

スコットランド独立はその成否にかかわらず後も揺るがす現象である

読んだ本の書評を書いていきたいのだが、最近いろいろ興味深いニュースがたくさん出てきており、それどころではなく、書評する本のバックログが溜まってきて困っている。以下のニュースもおそらく今後世界を揺るがすものになるのではないかと勝手に妄想を広…

ラウンドアバウト方式を試みるのは悪くないと思う

英国で車を運転するようになると、まず一番はじめに迷うのがこのラウンドアバウト。 &amp;amp;amp;amp;lt;a href="http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1808156.html" data-mce-href="http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1808156.html"&amp;amp…

「仕事」という宗教、そしてそれを悪用するブラック企業

筆者の海外生活経験はこの方と比べるのがおこがましいほど貧弱なものであるが、それでもとても共感できる部分は多い。 オックスフォードが教えてくれた日本のブラック企業問題が世界から理解されない理由|日本の条理は世界の不条理!? 田島麻衣子|ダイヤモ…

コモンウェルス・ゲーム (Commonwealth Games)をご存知だろうか

ワールドカップが終わったというのに、ここのところBBCのスポーツ番組が騒がしい。4年に1回のコモンウェルス・ゲーム (Commonwealth Games)という大会がグラスゴーで開催されているからだ。日本ではほとんどニュースにもなっていない大会だと思う。 詳しくは…

痴漢防止には車両カメラという発想

デザインも発想も陳腐な痴漢防止グッズだ。 電車内で痴漢を自動的に防止する都市型装甲「パーソナルスペースドレス」 - GIGAZINE 以前、ヨーロッパ大陸を旅行した時に面白い地下鉄があった。各車両に監視カメラが設置されていたのである。スリが多いヨーロッ…

異国との理解は難しいが、避けられないの現実である

これを書いた人は日本人だろうか。それともそれ以外の方だろうか。 日本は外国人のことを舐めてる! 日本における社会的な事象を鑑み、そしておそらく自身の経験も織り交ぜながら「舐めている」と感じているようだ。 もし「舐めている」ことにレベルがあると…

欧州のテクノロジー変遷や仕事観

諸外国に滞在や旅行をすると、テクノロジーが一様に広がらないことがよくわかる。 例えば、国名は伏せるが、現在旅行している欧州のとある国ではiPadやKindleの普及率が日本や英国などと比べて非常に低いように見受けられる。地下鉄に乗ると、英国では一つの…

ひとたびブログを置き、旅に出ようと思ったのだが

久しぶりにヨーロッパを旅行中でブログの更新が滞りがちになってしまっている。何ぶん見たい場所がたくさんあるのと、いつもよりたくさん歩くことで疲労が溜まってしまい、なかなかブログを書くところまで行き着かない。いつもと違う景色を見ることで情報過…

英語のマスターは必要条件だが、十分条件ではない

他言語を習得することは大切だ。 英語をマスターするというのは“大きな図書館の鍵”を受け取ること-会議通訳者・高松珠子氏インタビュー(後編) 図録▽人の移住範囲の国際比較 しかしこの点において、日本人のおかれている地理的条件はなかなか難しい。海に…

クールビズの「クール」は、ほかの「クール」造語とは違う

日本にいた頃、筆者はスーツやネクタイが大嫌いだったが、現在の状況においては少し見方が変わってきている。 クールビズ普及の真相:日経ビジネスオンライン 東京新聞:10年目 クールビズ 夏の職場 ノーネクタイ定着:政治(TOKYO Web) Coolという単語には二…

環境が変われば労働時間も変わるのだ

なかなか面白いブログだが、筆者はちょっと違う部分に注目した。 昭和の頃より現在の方が労働時間が多い? : 疑似科学ニュース このブログにあった、以下の雇用ワーキンググループ資料が面白い。 http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kaigi/meeting/2013/wg…

アキバがなくともなんとかやっていけます

いや、なければないでなんとかなるものです。 「海外にはアキバないからムリ」 ドメスティックな新入社員が過去最高 | 企業インサイダー | キャリコネ 赴任当初は確かにいろいろ困ったし、今でも困っているものはある。例えば、 漫画の立ち読みができない そ…

壁の中での自治では米国の基本理念にそぐわない

テレビは普段見ないので内容は詳しく知らない。が、似たような現象は米国で見たことがある。 “独立”する富裕層 - NHK クローズアップ現代 以前、米国に住んでいた地域は富裕層と貧困層が隣り合っているようなところであった。日本では少ないかも知れないが、…

異国で暮らす日本人が恐れなければならないもの

日本に住む中国人たちにも同族における似たような経験があるのはとても興味深い。 日本で暮らす中国人が最も恐れているものとは?それはまさかの…―中国ネット 引用した記事ほどではないにしても、異国に住む邦人にとって、ある程度の割合で日本人に対し、ち…