異国見聞私書録

異国から見たこと感じたこと気になったこと。そして時折テクノロジーのお話。

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裁量労働制という言い繕いはもうやめだ。これからは”定額働かせ放題”にしよう

日本人の働き方を変える話題になると、いつも登場してくるのが残業時間の扱いについてだ。残業時間の多さが長時間労働に結びついていると考える傾向にあるが、どうも問題をごまかしてるとしか思えない。経営側の本音はコスト削減と「隠された」利益増大にあ…

日本会議がやるべきこと

筆者は長時間労働に対しての規制に賛成であることを今まで書いてきたが、その流れが怪しくなってきた。 繁忙期100時間の残業特例、連合が容認方針 :日本経済新聞 規制案を骨抜きにする勢力は、経団連をはじめ、まだ多く存在すると思う。ただ、労働者側に立…

「社内ルールは法律より重い」という認識について

少し前の記事だが、気になったので書き綴っておこうかと思う。 「会議に遅れられない」緊急停車中の電車を降りて線路を歩く! 法律に違反しないの? (弁護士ドットコム) - Yahoo!ニュース この人物が「会議に遅れてしまう」という理由で、本当に線路を歩い…

休暇と富の配分について

以下の記事に、当ブログとして黙っているわけにはいかない。 マスコミの洗脳。日本人は決して働きすぎではない - 名誉社畜ブログ 誤解を恐れずに言うと、米国人の中でもワーカホリックの人は当然存在する。かつて米国で働いていたとき、残業など厭わない人(…

ブラックへの抵抗の一歩は、まず休むことである

この記事を読んで少し考えたことを記載しておきたい。記事の最後にある一文、「私はもう、疲れてしまった」。これにブラックが行う手口が集約されていると思う。 ブラック社畜が労基に行った話 - Rock_ozanari’s diary たぶん、これがブラックな組織が行う…

給料は労働の対価でありそれ以上でも以下でもない

遅まきながら、明けましておめでとうございます。ここのところブログを書く意欲がわかず、放置しておくことが増えてしまった。そもそも気が向いたら書こうと思って始めたブログなので、今年もそのスタンスをダラダラと続けていこうかという意気込みです。何…

ブラックをなくすはじまり

しばらくブログを書かないうちに年の瀬が迫ってきてしまった。今回のエントリーが今月最初で、今年最後になるかもしれないが、いくつか思ったことを書いておこうかと思う。 上記の記事内容にはとても共感する。「もっと頑張る」メソッドが幅をきかせている職…

会議のジレンマ

そもそも会議そのものを嫌ってきた筆者だが、最近、仕事で日本人しかいない会議に参加するのがつらく感じてしまう自分がいることに気づいた。以前までは、日本語での会議は意思疎通がラクだと思っていたが、最近はどうもそうではないらしい。このストレスと…

オランダの都市で行われるベーシックインカムはうまくいくのか

ベーシックインカム制度について以前よく議論を見かけたが、最近その話題はとんと聞かなくなった。と思っていたら、オランダのとある都市で試みを始めるそうである。 A Dutch city is giving money away to test the “basic income” theory その決断に至った…

現代版「一揆」の後味は、はたしていいものなのか

今回は妄想的将来予測ということで。 全従業員が退職願、一時生放送できず 鈴鹿の地域FM:朝日新聞デジタル ブラック企業に対する抗議、抵抗としてはなかなかおもしろいと思うし、効果も上々だったようだ。このやり方は今後も流行るんじゃないだろうか。ち…

「女性の活用」ではなく、男性と女性の働き方の公平化が求められている

こうした記事を見るにつけ、現在推し進められている「女性の活用」があやしく思えてくる。 「共働き社会化」の光と影――家族と格差のやっかいな関係 / 筒井淳也 / 計量社会学 | SYNODOS -シノドス- 女性の年収、低すぎ? 日本はこの30年、男女の格差が埋まっ…

短時間労働という企業文化を根付かせるには

日本で長時間労働がはびこる背景を分析している記事は多いが、下記の記事はよく分析されていると思う。 <a href="http://toyokeizai.net/articles/-/66272" data-mce-href="http://toyokeizai.net/articles/-/66272">日本では、なぜ「長時間労働」がはび…

朝早くから働いても早く帰れることはない

この朝方勤務、小賢しくやり方がばっちい。一見すると聞こえはいいが、実情と照らし合わせると、朝早くから夜遅くまで勤務させたい思惑が見えてくる。 「早く来て残業の労働強化」懸念も…朝型勤務www.yomiuri.co.jp こうした朝方勤務を経験したことがある人…

英国での働き方に思う

正直言って筆者は英国人の働き方が苦手である。肌に合わないと言ってもいいかもしれない。その働き方は、期限は守らない、遅刻する、仕事の精緻性に欠き、やりかけの状態であっても平気で帰る、と例を上げたらキリがない。 それらを問いつめれば、言い訳の嵐…

プログラミングでは「ブラック」から身を守れない

三木谷氏の発言がいろいろと波紋を読んでいるようである。筆者も以下の会議内容を読んだが、三木谷氏の発言内容にはブラック臭が漂う。ベンチャー起業の旗手としておだてられている三木谷氏であるが、なんのことはない、その腹の中は「ブラック経営者」とし…

厳しさの再分配

一方では「終身雇用が崩壊したのだから、会社が面倒を見てくれると思うな」と言い、その一方で副業をするなと言う。ではどうやって経営者たちがいう「厳しい時代」を従業員は乗り切って行けるというのだろうか。 部下が土日に「イラストレーターの副業」をし…

今のままでは週15時間労働には程遠い

今回もGigazineさんからの引用。ここに書かれていることは非常に魅力的なことだが、たぶん将来でもほとんどの人は週15時間労働にならない。 将来は「週15時間労働」や「1年間に6ヶ月間労働」になるかもしれない理由とは? - GIGAZINE ◆ 将来とはどのぐらい…

Think ブラック, Do Good

引用した記事とは直接関係ないが、面白い短文が最後の方にあった。 USBアダプターに擬装してワイヤレスキーボードを盗聴する「KeySweeper」 - GIGAZINE "Think Bad, Do Good." それを少しもじって今回のタイトルとした。 よく「経営者目線を持って」仕事をし…

強者の目線で法と歴史を見下すと下劣になります

気になったニュースにコメント。 成果主義賃金:「年収1075万円」線引き 厚労省が素案 - 毎日新聞 【残業代ゼロ制度】年収1075万円以上で調整 「サービス残業をなんとかすべき」の声も 当ブログで今まで何度もこの件については書いてきたが、これは「残業…

仕事を見つめなおすなら「残業ゼロ」ではなく「定時出退社」、そして残業税の導入だ

新年、あけましておめでとうございます。正月に発行される新聞はなかなか面白く今回は、働き方を見つめ直すという特集記事が日経新聞に組まれていたので、目を通した。電子版は残念ながら会員向けにしか提供されていないが、筆者は新聞の方で内容を知った。 …

「新しい働き方」はブラック企業にとってもチャンスとなる

最近この方の動画や記事をよく見かけるようになった。以前にも当ブログで取り上げたことがある。長時間労働から短時間労働へという考え方にはとても共感できる。 小室淑恵「人口構造から見るゲー­ムチェンジの必要性」―人口ボーナス期から人口オーナス期へ …

自国民を奴隷としたい国

いつも拝見させて頂いているブログ。書き方は多少乱暴な部分もあるが、それを十分補って余る興味深い視点をお持ちだと思う。 ◆ 労働生産性と残業: nando ブログ 今の日本では長時間労働を改善しようという姿勢は少なくとも政府をはじめ、財界にも前向きな姿…

この有給消化義務付けは長時間労働の是正には決してならない

これは卑怯なやり方の典型だ。 <a href="http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS02H1V_S4A001C1MM8000/" data-mce-href="http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS02H1V_S4A001C1MM8000/">有休消化、企業に義務付け …

その深夜営業は本当に必要なものですか?

問題の多い会社ではあるが、自主内部調査の公表やこうした動きには評価したい。 <a href="http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140930/k10014989321000.html" data-mce-href="http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140930/k10014989…

法律どおりを要求し、法律が変えられてしまう危険性について

人間として働かせない、そして法律を守らない企業にはこうした手段に訴えていくほかないだろう。ただし、こうした動きが盛んになればつぶしにかかってくる可能性も否定できないだろう。 <a href="http://bylines.new…

短時間労働への道

社会問題を解決するたったひとつの方法ではないと思うが、多くの部分で共感できる話だ。 <a href="http://www.yomuradio.com/archives/657" data-mce-href="http://www.yom…

「仕事」という宗教、そしてそれを悪用するブラック企業

筆者の海外生活経験はこの方と比べるのがおこがましいほど貧弱なものであるが、それでもとても共感できる部分は多い。 オックスフォードが教えてくれた日本のブラック企業問題が世界から理解されない理由|日本の条理は世界の不条理!? 田島麻衣子|ダイヤモ…

その「ワッショイ、ワッショイ」がブラック化を促進する

会社も会社だが、この店長もいろいろな意味で終わってしまっているような気がしてならない。 ワタミ店長実名告発!「僕は目の前の焼き鳥が冷めていくのが耐えられない」:PRESIDENT Online - プレジデント 働くことに生きがいを持つのはその人の勝手だ。勝手…

労働法は誰のためのものか

しばらく旅行に出ていたので、更新が滞ってしまった。ここのところニュースにもあまり目を通すことができなかったので、話題について行けてない。ちょっと前にブックマークしておいたことに触れておきたい。 社説:長時間労働 働く人を使いつぶすな - 毎日新聞…

日本企業は昔から“洗脳”があったとしてもそれを続けていいということではない

しばらく書評や映画評を書こうと思っていたが、予定変更する。少々文句を申し上げておきたい記事が目に止まったからだ。 「日本企業は昔から“洗脳”のようなものがあった」人事コンサルタント城繁幸氏 | 日刊SPA! この人事コンサルタントは自分の言っているこ…