Mavericksを仮想環境で運用してみる 〜 前編
久しぶりに技術的な話。
筆者は基本的にUbuntu系LinuxであるLinux Mintを使用している。原則これで困ることは殆どないのだが、どうしてもWindows環境を要求するアプリはたまにある。iTunesやスキャナーを稼働させるためのメーカーが作成したアプリなどがこれに該当する。それゆえ、以前からVirtualboxを使った仮想環境でWindows XPを走らせていた。
しかし、XPが保守対象外となったため、これを機にMac OSの仮想環境を用意して見ることを思い立った。MacBook Airはすでに持っていたため、Mavericksのインストールイメージをダウンロードし、Virtualbox上で稼働させて見ることを試みた。Mac OSであればiTunesは当然問題なく稼働するし、最近ではMac対応のメーカーアプリも充実している。Windows 98やXPが全盛の頃ではMac対応のものは少なかったがあるが、時代は変わったものである。
結論から言うと、 Virtualbox上ではかなり頑張ってみたものの動かなかった。正確には「まだ」動かなかったという方がいいのかも知れない。今後のバージョンアップで、望みはつなげる可能性はまだ十分にあると思うが、結局のところ、VMware Playerを用いて稼働させるところまでなんとかこぎつけた。今回はVirtulabox編として、稼働にチャレンジした、その大まかな顛末を書き残しておこうと思う。
稼働環境
詳しい記述は省くが、筆者の稼働環境は以下の通りである。
CPU: Core i7-2600K
RAM : 16GB
ホストOS: Linux Mint 13 64bit
ゲストOS: Mac OSX Mavericks 10.9.2
仮想環境(1): Virtualbox 4.3.10
仮想環境(2): VMware Player 6.0.2
OSイメージディスクの作成
まずはMacからアップグレードイメージをダウンロードし、OSイメージを作成。アップグレードを促す画面が出るが、ここでは先に進まず、以下のコマンドラインを実行していく。手順簡略化のため、スクリプト化してもいいだろう。
ここでは、iso形式でイメージを作成しているが、 dmg形式でのイメージ作成も試みた。以下を参照しながら作成した。しかし、結果的にはこれは使用しなかったが、参考までに記載しておく。これにはrubyのVer.1.9.2以上が必要なので注意。インストール手順は、
を参照。
実際のイメージ作成手順は以下が詳しい。
iesdのインストール。
gem install iesd
ECC memoryではないタイプのMacなので、以下を実行。
iesd -i /Applications/Install\ OS\ X\ Mavericks.app -o Mavericks.dmg -t BaseSystem
できたイメージファイルは、USBメモリやNAS経由などでホストOSのあるマシンに転送しておく。
仮想マシンの作成と起動
予め、仮想マシン用のディスクをVirtualbox上から作成しておく。※クリックで拡大
筆者は以下のように環境を設定した。
Virtualboxに作成したイメージを読み込ませて実行するが、どうやっても起動途中で止まってしまう。
[IOBluetoothHCIController][start] -- completed
から以下は、うんともすんとも言わなくなる。チップセットをICH9からPIIX3に変えてみたり、メモリ容量をいじってみたり、ネットワークカード/オーディオの変更をしてみたがどれも効果はなかった。
しかし、起動成功例はネット上にいくつか見つかる。よくよく見ると、ホストOSがWindowsであったり、Macであったりするケースが多いようなので、Linuxホストで稼動している例があればご紹介願いたいです。
次回は、VMwareでの稼働を記載したいと思います。