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異国見聞私書録

異国から見たこと感じたこと気になったこと。そして時折テクノロジーのお話。

Think ブラック, Do Good

jobs

 引用した記事とは直接関係ないが、面白い短文が最後の方にあった。

USBアダプターに擬装してワイヤレスキーボードを盗聴する「KeySweeper」 - GIGAZINE

 "Think Bad, Do Good."

それを少しもじって今回のタイトルとした。

 

 よく「経営者目線を持って」仕事をしろと言われているかと思うが、それは従業員にとってかなりナンセンスな要求である。詳しい理由は以下を読んでいただければ、だいたい理解していただけると思う。

従業員に「経営者目線を持て」という謎の要求 | あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

 ただし、特定の条件下では「経営者目線を持って」取り組むのはとても理にかなっていると最近考えている。自分の勤めている企業がブラックだったり、あるいはブラックの疑いの強い企業に就職しようとしている時には、この「経営者目線を持って」物事を考えると、最終的に自衛につながっていくのではないだろうか。

 予め断っておきたいが、これはすべての経営者に適用するわけではない。中にはたくさんのすばらしい経営者もいるので、あくまで自分の会社がブラックの疑いがあるときに一考する価値はあると思う。

 自分がブラック企業の経営者になったと想像してみる。どのような組織経営にしたいか「経営者目線を持って」考えてみよう。

  • 従業員は人というよりは、コストや消耗品である
  • 従業員はなるべく安く長時間働かせるのが売上向上のコツ
  • 従業員が潰れていくのは、彼らが自分自身に対して「弱い」からである
  • 従業員は大量に「交換」を用意しておく
  • 社内での同調圧力や「仕事=成長」などの価値基準形成を怠らない
  • 会社(自ら)の利益を最適最大化することを常に優先事項とする
  • 対外向けには常に「いい面」をアピールすることを忘れない
  • 自分の行為は徹底的に正しいと思い込む
  • 多少の違法行為は「誤差」の範疇である

などなど、あげていったらキリがないのでこの辺で止めておきたい。筆者はこれを書きながら結構いい線を行くブラック企業の経営者になれる気がしてきた。間違いなく捕まるだろうけど。

 このように経営者目線で会社の状況を箇条書きにしていき、経営方針と該当する箇所が多数あったり、特に色濃いと思う項目があった場合は注意シグナルである。そして注意シグナルが灯れば対抗策を考えることも可能だ。例えば労働法について造詣を深くし、違法行為が行われた場合にはそれを会話の端々に臭わせておくこともある意味対抗策となるだろう。

 それでもエスカレートするようなら早々に会社を移るか、それができないようであればできるだけ多くの社外の人に客観視してもらうよう相談するのも手であろう。一人で抱え込むことはブラック企業の思うツボになってしまうのだ。

 

 要は相手の思惑を知ろうと努力するということである。ブラックの疑いが濃厚であれば「相手」としてではなく、自分、及び社会の「敵」として先方の思惑を知ることはなおさら大切になってくるだろう。「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず」。このような文脈から「経営者目線を持つ」ことは自分の身を守る上で、決して無駄ではないのである。