異国見聞私書録

異国から見たこと感じたこと気になったこと。そして時折テクノロジーのお話。

責任放棄をしているのはどちらか

 もう言うまでもないことだと思うが、この人の考え方や行動には問題がありすぎる。国会議員という仕事が彼にはとても務まるとは思えない。

「国民に課せられる正義の要請」

  この人は「他国が侵略してきた時は、嫌でも自国を守るために戦わなければならない」と述べているが、そもそもそういう状態を作らないようにするのが、国会議員としての務めであるし、それを最優先に考えなくてはならないはずである。戦うことを前提とした政策を優先したいならば、この人は国会議員として仕事もサボっているに等しいので、ぜひ議員辞職を考えに入れていただきたい。

 「世界にいる日本人は、各国の軍隊や警察組織によって守られています」とあたかも軍隊や警察組織がすべてを担っているかのような書き方もとても腹立たしい。お言葉ですが、世界にいる日本人はありとあらゆる役割の人たちから守られている。普段の忙しい生活に埋もれてしがいがちだが、別に「災害現場から命を救う」ようなドラマティックな任務に関わらなくとも、舞台裏で生活を回らせ、守るために必死に働いている多くの異国人たちがいる。その人たちを差し置いて、「軍隊や警察組織」を「守っている」人たちの中心に置くのはフェアではない。

 世界で働いている日本人たちに対してもこの人の発言は大変失礼である。この文章ではあたかも日本人は世界の中で「血を流していない」と言いたげだ。世界の多くの地域で大量の「汗を流している」人たちは眼中に入っていないのであろうか?「汗を流す」ことは平和への貢献にはならないのか?「汗を流している」人たちはこの人にとっては無価値の存在なのであろうか?そもそも血を流さなければ「正義の要請」に応えられないのであろうか?どうして血を流すことが「正義の要請」につながるのであろうか?

 この文章からは、現在進行形で国際貢献をしている日本の人たちに対する配慮がまったくが欠けており、そういう考えを持つ人から「地球上に存在する国家としての責任放棄」と言われても説得力がまったくない。「責任放棄」をしているのはこんな駄文をブログに掲載できる当人であり、国際貢献云々をそのうすっぺらな知性から語られたくない。

 この人は戦前の「日本精神」の価値観に重きをおいているようだが、そうであるならば自分の身辺の金銭整理もできていないようなので、「切腹」は考えているのでしょうか?そこまではいかなくとも、ぜひとも「議員辞職」ぐらいは考えていることを期待したいものである。