Kindle Paperwhiteで漫画を読む - 前編
電子書籍が数多く登場してきて本当に助かっている。書籍を購入するハードルが格段に下がってきており、異国に住んでいると特にその恩恵を感じる。今までは本を注文してから二〜三週間は待ったり、輸送費が馬鹿にならなかったりしたが、その不便さは電子書籍のおかげでほとんどもうなくなってきている。
現地の本を買って読めば、英語にも慣れ、勉学にもつながる話なのであるが、やはり英語は異国の言葉なのである。日本語の書籍と比べると読める早さも異なるし、内容がすんなり腑に落ちるまでに時間もかかる。少し難解な内容になると何回も反芻して読み返さないと理解できない文脈も少なくない。異国にいながら自分の慣れ親しんだ日本語の本が手軽にすぐに手に入る環境が出来上がりつつあるというのは、この上なく幸せなことだと思う。
閑話休題。
米国に滞在している時には、まだ漫画の電子書籍化が始まって間もない頃であった。漫画はまだ物理的な本で購入するものであり、かさばるものの代名詞であったと言っても過言ではないと思う。やはり持ち運びするには電子化するに越したことはない。特に引越しを何度も行ってきた筆者にとってはこれは結構切実な問題であった。
結果、今で言う「自炊」を行って各ページを画像ファイルとして保管することにした。そして読みたいときにはiPadアプリのi文庫HDにロードして読む。これはこれでめちゃくちゃ便利なアプリなのでぜひともおすすめしたい。
しばらくはこれで読んでいたが、そのうちiPadでは輝度が明るすぎて、筆者にとって長時間読んでいることが辛くなった。漫画などは一気に読みたい質なので、目が疲れさせながら読んでいたが、そろそろ限界であった。そこでバックライトからの光がきつくないAmazonのKindle Paperwhiteを購入し、それで読むことにした。
Kindle Paperwhiteは通常の書籍を読むには抜群に読みやすかったが、問題は自炊した漫画であった。Kindle用の変換ツールを経由させて読み込ませていたが、ぴったり画面に画像が入り切らない。余白が多く取られすぎて絵や文字が小さくなったり、逆に画像が画面に入りきらない場合もあった。さまざまなツールを試してみたが、どれも帯に長したすきに短しで、満足がいくものがなかった。
特に筆者はLinuxをメインPCとして使っているので、提供されているツールがWindowsなどと比べると非常に少ない。Windows用やMac用ツールを仮想環境を使いながら使うという手もあるのだが、出来ればネイティブな環境で素早く使いたいという欲望もありソリューションを探していた。
前置きがとても長くなってしまったが、先日ようやくそれを見つけたので(筆者の探し方が悪かっただけかもしれないが)、ここで情報を共有しておきたい。主に使うツールとしては以下の3つである。
- Kindle Comic Converter
- KindleGen
http://www.amazon.com/gp/feature.html?ie=UTF8&docId=1000765211
- calibre
これらのツールの使い方の続きは後日また「後編」の記事で紹介したいと思う。