異国見聞私書録

異国から見たこと感じたこと気になったこと。そして時折テクノロジーのお話。

その深夜営業は本当に必要なものですか?

問題の多い会社ではあるが、自主内部調査の公表やこうした動きには評価したい。


まだ評価することは早計ではあるが、ワタ●などといった企業とは違い、ここは比較的自浄作用が働いているのかもしれない。自分たちの巻き起こしている問題に対し、正面から取り組む姿勢については一定の評価はあっていいと思う。ただ問題は多く山積しているので、再評価されるのはまだまだ先のこととなるだろう。

 

今回は深夜営業について少し触れたい。そもそも深夜に営業する意味はあるのだろうか。病院や発電所など特殊な職種については深夜営業も理解できる。命に関わる職種であるから、いつなんどきでも出動できる体制を整えておくことは必須だと思う。

だが、飲食店やコンビニで深夜営業する意味は本当にあるのだろうか?コンビニなんかの24時間営業も便利ではあるが、本当にそこまでする必要があるのか、多少疑問に思える。

英国では深夜営業している店は少ない。もちろん盛り場では遅くまで営業しているが、都心を少しでも離れればすぐに店は閉まる。コンビニと呼べるものはないに等しく、雑貨店が21時ぐらいまでやっていれば御の字である。日曜日ともなれば、17時にほとんどの店は閉まる。

こんな営業時間でも社会は紛いなりにも回るのである。24時間/深夜営業などの利便性をとことんまで追求せずとも、人の生活は事足りる。深夜営業を行うべき職種はなるべく限定する方向で考えてもいいのではないだろうか。

そもそも基本的に人は夜寝るものであるし、わざわざ夜遅くに牛丼を食べる必要性があるようには思えない。夜遅くに牛丼を食べる癖のある友人がいたが、あまり褒められた習慣ではない。食べるなとは言わない。そういうことはたまにあってもいいだろうが、遅くまで営業している繁華街でその時だけ食べればいい話である。

深夜や早朝の需要を満たそうとすれば、それに伴って労働力が必要になるのは当然だが、昼間より需要が少ない時間帯で顧客を獲得するには、過剰なサービスが発生しやすい土壌が作られることは想像に難しくない。その結果がワンオペなどの過剰労働につながったのだろう。労働者にとって深夜労働は割のいい時給にはなるが、営業時間を絞ることによって、その分を昼間の時給に載せたりできないものだろうか。

今回の営業中止は深夜/24時間営業について考えるいいきっかけになればいいと思う。その深夜営業、本当に必要なものですか?