異国見聞私書録

異国から見たこと感じたこと気になったこと。そして時折テクノロジーのお話。

どこまでも黒くなって行くワタミ

相変わらずいろいろと問題を起こす会社だ。こうした騒動がどこまで信憑性あるかはわからないが、何かしら問題になっていたことは確かだろう。

【現地まとめ】ワタミ裁判で傍聴席をワタミの社員が占領→怒号が飛ぶ騒動に 3/27 - NAVER まとめ

 この元会長の以前発した言葉だが「営業12時間の内にメシを食える店長は二流だと思っている」などと宣っている。

【マジキチ】ワタミ会長「営業12時間の内にメシを食える店長は二流。命がけで客を見てたら物なんて口に入るわけない」 : はちま起稿

こんな発言を恥も外聞もなく従業員の目前でできる経営者こそ失格だと筆者は考える。

そもそも何のために働くのか。どんなに大きな夢や目標があるにしろ、人はメシが食えなければ達成できることはまずない。「なぜ働くのか」という疑問を動機の最底辺から見た場合、「メシを食うため」というのが誰でもまず一番はじめに登場してくるはずである。ワタミ元会長の発言は、生き物は食べなければ生きられないという、生物の摂理に反した驚くべきブラックさを含むものなのだ。この発言を反面教師的に捉えれば、メシもまともに食えない状況が頻発するような職場は、先ず間違いなくブラック企業認定の第一基準をクリアしていると見てよい。

引用した記事ではtwitterの投稿がほとんどなので真偽のほどは見分けづらいが、ワタミ元会長の今までの言行から見ていけば、傍聴席の占領もおそらく行ったのだと推察できよう。今までもさまざまな狡猾かつ姑息な手口で従業員から絞り取ってきた経験があるので、これぐらいの占拠行動は、違法でもなさそうだし、彼にとっては朝飯前だろう。どうやら「選挙」も「占拠」も得意な人のようだ。

以前、「47都道府県に居酒屋を構えているワタミはなんだかんだ言ってもすごい!」といった主旨のブログを読んだことがある。確かにすごいと思う。だが、筆者が感じたのはそのブログの主旨とは真逆のベクトルだ。こんな問題のある経営者を日本全国に居酒屋を構えるまで野放しにしてしまった、日本社会の荒廃した姿に、ある意味恐怖にも似たすごさを感じた。彼の経営者としての偉大さなど残念ながら微塵も感じることはない。

彼の狡猾さに前向きな意味で賛同する人。自分から思考するのをやめ、彼のような人間に隷属したがる人。そうした人間が今の日本社会に増えているのではないか。だからこそ全国展開が可能であったとする見解も可能だろう。

問題は小さいうちに解決しておくことが、被害を大きくしない鉄則だ。ワタミの場合はどこまで拡大していくのか、それが心配だ。