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異国見聞私書録

異国から見たこと感じたこと気になったこと。そして時折テクノロジーのお話。

まさか、呼び方が変わるだけなわけないでしょ

外付けストレージとして使っていたHDDに異常があり、修復に少し手間取っている。その間ブログのほうが手薄になってしまったが、隙を見ながら更新したい。また、ストレージの修復手順なども後日、当ブログに掲載したいと思っている。

さて、黒い雰囲気が漂う企業の代表格がまたぞや何かやろうとしているらしい。

まさか、呼び方が変わるだけじゃないよね ユニクロがパート・アルバイト1万6000人を「正社員化」それって、いいことなの? | 経済の死角 | 現代ビジネス [講談社]

正社員になれば、安定した生活や収入増が見込め、幸せにつながると考えている人がいるとしたら、それはかなり頭がお花畑な人だ。「従業員ひとりあたり約2~3割のコスト増が見込まれる」ということは、少なくとも短期的に見た場合でも、そのしわ寄せは他のどこかに行くと考えたほうがいい。コスト増が見込まれる分、それがどこに、誰に、どのようにして転嫁されていくのかこれからも見ていく必要がある。場合によってはさらに黒びかりすることもあるだろう。

 

筆者が見るに、この会社は以前からかなり問題の多い会社だと思っている。引用した記事でも気になる点をいくつか上げてみたい。

  • 「地域限定正社員」という新しい立場を設けるということ
  • 「全員がトップの経営者のつもりで働いてもらいたい」と宣っていること
  • 最後によくわからない「お願い」を従業員にしていること

一つ目の新しい雇用形態は、フィットする人には問題は少ないと思うが、長期的に見た場合、会社内の見えにくい差別などに繋がっていくのではないかと思う。いずれどこかで既存の正社員との間の「グラスシーリング」のようなものが生じる可能性は高い。グラスシーリングがあることを会社側が懇切丁寧に説明し、従業員もそれを重々承知しているのであれば問題は少ないように見えるが、現実はそう上手くは行かない。なぜならグラスシーリングを公式に認めてしまっては、社員は高いモチベーションを持って働かなくなる。要するに質の低下が必ず起きる。ゆえに「グラスシーリング」としておくほうが経営者としては都合が良いのである。

二つ目の発言からも社員の質の低下は、避けたいことは明らかだ。そうなると、社内差別の土壌は用意されていると見たほうが自然であると思う。また、この発言は明らかに矛盾を含む。「経営者の代理として考え、仕事をすることが大事」なのであれば、経営者と同等、もしくはそれに準ずる待遇・給与をもらわなければ「仕事」として矛盾する。きちんとそれだけ支払う意志があるならば、「約2~3割のコスト増」などという数字では決して済まされないはずである。このことから、「経営者とほぼ同等の仕事量や責任を与え、給与は契約社員の2~3割増し」という意図が見え隠れするのである。またこの発言の裏側には「では本当の経営者はいったい何をしているの?」という疑問も拭うことはできない。

最後の「お願い」は最も不可解だ。「毎日、アホみたいに笑うこと」とは何が言いたいのかさっぱりわからない。お笑い芸人ならいざ知らず、経営者のビジョンとしてこれがまかり通ってしまうのも驚きである。あえて筆者の穿った解釈を書くならば、「会社で起きるどんな理不尽も、毎日アホみたいに笑ってごまかし、忘れろ」と言いたいのではないだろうか。そうすれば不祥事は、経営責任に及ぶ前に消えるから。

 

契約社員の呼び方が変わるだけで、この社内改革は済むはずがない。さらなるブラックに磨きをかける壮大な構想が広がっていることを見ておかないと、ことの本質を見失うだけである。