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異国見聞私書録

異国から見たこと感じたこと気になったこと。そして時折テクノロジーのお話。

仕事に甘えるということ

働き方に対しての考え方は、海外に来ると大きく変わるのは避けられないと個人的には思っている。

「仕事で輝こう」と思わなくていい 働く女性の未来は
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0202O_S3A201C1000000/

日本にいるときと全く変わらずに仕事をされている方もいるが、正直他人事ながら生き方に疑問を持ってしまう。日本でのやり方を踏襲することは、本人に取っては気持ちのよいやり方かも知れないが周囲、特に現地スタッフに取っては困惑の対象になるのではないか。当初、私は日本の働き方をそのまましていたが、なぜそんなに働くのか、家族は大丈夫なのかと質問された経験がある。仕事に人生の価値観を置くことが少ない現地スタッフは、日本人(特に男性)の行動様式は不思議なものに映るのだろう。

海外で夜遅くまで働くことは、治安上の観点からもよろしくない。特に女性を夜中まで働かせることに対して、現地スタッフは強い拒絶感を持つ。夜遅くまで街中を歩いても平気なのは日本ぐらいで、他国ではそれなりのリスクを覚悟した上で夜歩きをしたほうがよい。

話は逸れたが、上記記事で男性も仕事以外に求めるものがあるのではないかと示唆しているが、半分違うと思っている。海外で働く日本人男性と現地スタッフ比べて見ると、仕事の忙しさを言い訳に用いている度合いは日本人男性のほうがはるかに高い傾向にある。仕事が忙しいから家に帰るのが遅くなる、仕事が忙しく子どもの教育は妻におまかせ、仕事が忙しいから趣味などない・・・などなど。

これは仕事に「逃げている」もしくは「甘えている」からに他ならない。仕事内容は違うかも知れないが、現地スタッフのそれと劇的に大きく変わるとは思えない。個人の力量に多寡があることを考慮しても、まず現地スタッフにできて日本人スタッフにできない道理はないはずである。

自分の人生や家族の人生に正面から向き合うのはとてもエネルギーを必要とする作業だと思う。それを「仕事が忙しい」という理由に転換し、横に捨て置くのは「経済成長」に重点を置く日本社会にとって都合がよく、かつ本人にとっても安楽な道なのである。しかしその「ツケ」は必ず本人や家族に思わぬ形でまわってくることを覚悟しなければならないが、そのような覚悟を持った日本人男性はどれほどいるだろうか。

覚悟は一時にすべてを被るとなると辛いが、分散して被ることであればそれほど大事ではない。現地スタッフには意識・無意識的であるにせよ、それがよくできていると思う。日本人のやり方の良いところもたくさんあるし、彼らの仕事のやり方がすべて正しいとは到底思えない。だが彼らに学ぶところもまだたくさんあり、それが理解できない日本人男性は明日も変わらず「仕事に甘えっ子」状態なお子ちゃまなのだと思う。