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異国見聞私書録

異国から見たこと感じたこと気になったこと。そして時折テクノロジーのお話。

英国人の諦観

Sainsbury's offers 65p refund after customer bites into cereal bar full of HAIR
http://www.mirror.co.uk/news/uk-news/sainsburys-offers-65p-refund-after-2844074

記事の内容は、シリアルバーの中に髪の毛がぎっしり詰まっていたというモノ・・・。ちょっとしたホラーかも知れないが、注目して欲しいのは店側の対応。

このSainsbury'sという店は、英国でよく見かけるスーパーだ。我が家もよくお世話になっているが、可もなく不可もないといったごく普通のスーパーマーケットといった感じ。とはいえ、英国スーパーでは二番目に大きい巨大資本。そのような会社が65p(約107円)の返金とちょっとした謝罪で済ませようとしているのが英国らしいといえばそうなるかも。

日本でこのような「事件」が起きれば食品衛生がどうだの、管理がどうだの、今後の対応をどうするだの、いろいろと世間を賑わすが、英国においてこの手の事件はこれで仕舞いになると思う。被害者がもっと粘り強く騒げばもう少し慰謝料が上乗せになるかも知れないが、おそらくその可能性も低いだろう。

英国に暮らしてまだ日は浅いが、結局のところ「何も変わらない」といった諦観がこの国の根底を流れているように思える。力ある少数の「貴族階級」がこの国を牛耳っており、庶民の声が届くことは少ない。パブでビールを飲みながらフットボールを見て、うさ晴らしで物事が終わっていくように思えてならない。ここは自分たちで国を切り開いてきた米国人たちと大きくマインドが異なる部分だと思う。ただ、変わらないことが全て悪いと言っているわけではない。変わらないことで残される素晴らしいものも多々あるが、変わらない結果が「諦観」として根付くことには負の臭いがどうもつきまとう。

この諦観があるがゆえ、どことなく手を抜く→テキトーになる→粗悪なモノが出来上がる→苦情を言う→テキトーな対応をされる→諦める、といった悪循環が行われているように傍目(つまり私)からは映る。

上流階級ではどうなのかは知らない。だけど大多数を占める低中流の人たちがこの調子では明日の行く末が案じられる今日この頃。